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紅木化石を使用した高低差のある崖レイアウト

今回は、高低差のあるレイアウトの作り方を紹介します。高低差と言っても、底床に傾斜をつけるようなものではなく、水槽内で段差をつけてポンプで上の段に水を送り込む方法です。レイアウト次第で滝を作ることも可能です。

今回使用する水槽は、下の写真の左端のものです。玄関に置いてあるにもかかわらずこれまでまともに使われていなかったので、今回、コンセプトを持った水槽として立ち上げたいと思います。

ちなみに、上の写真の真ん中と右側の水槽については、こちらの記事で紹介しています。
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ひのき
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使用する石について

今回紹介するレイアウトでは、『紅木化石』を使用しています。紅木化石とは、水槽レイアウトによく使われる、地層のようなラインが入った石です。ラインを横向きにすると地層ですが、縦にすると険しい崖のような雰囲気を出せるので、ラインを縦にして使うことが比較的多いと思います。今回は水槽サイズが小さいので、小さい石の詰め合わせ、カミハタの『プチアクアの石』を使用します。紅木化石以外でも問題ありませんので、好みに合ったものを使用してください。

高低差を出すための崖の作製

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底面フィルター設置

今回のレイアウトには底面フィルターを使用します。小さい水槽でコンセプトを持たせた水槽を作る場合、大きなフィルターでは目立って雰囲気を壊してしまうので、底面フィルターを使用するのが一番良いと思います。崖のような高低差のあるレイアウトを作る場合、崖の裏側にスペースが出来ますので、ここにフィルターを設置します。

まず最初に、100均で購入した適当なサイズのケースに底面フィルターとポンプを入れます。

ケースを使う理由は、ろ材がレイアウト前面に流れ出てこないようにするためです。底面フィルターにはGEXの『マルチベースフィルター』、ポンプはGEXの『ピコロカ』を使用しています。

底面フィルターとポンプは、下の写真のように結束バンドを使って固定します。

ピコロカ固定方法

排水口の高さ調整

今回使う水槽は高さが14cmしかないため、ピコロカの排水ノズルを使用すると、水槽の上まで出てしまいますので、適当な長さにカットしました。

ノズルカット前
ノズル調整前
ノズルカット後
ノズル調整後
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崖の土台を作製

続いて、崖の土台を作製します。カットしやすさ、強度、接着の容易さなどを考えると、アクリル板が良いです。カット方法や接着方法は、ネットで検索すればすぐヒットすると思います。

今回は、使用する石のサイズを考慮して、崖を2段にしていますが、大きな石を使ったり、うまく積み上げて高さを出せる場合は中間の段は不要です。

ろ材にはGEXの『ピュアブラックサンド』を使用しています。これは選んだというより、底床用に買ってみたものの自然感が全くなく、使いにくかったためここで使用しているだけです。ろ過能力が期待できるものであれば、何でも構いません。

中段に石を配置

続いて中間の段に石を配置します。上の段の縁まで隠れるようにできればベストですが、多少見えていても後からモスなどを配置すれば見えなくなります。また、中段にも砂を入れることができるように砂止めを付けましたので、ここに水草を植栽することも可能です。

石は可能な限り接着剤で固定します。また、石の裏側の隙間は、下の写真のようにグルーガンで埋めます。裏側を埋めていないと、水が石の裏を流れてしまいます。隙間を埋めるグルーガンに強度は不要なので、100均のもので十分です。

底砂投入→下段の石を配置

下の段に石を配置する前に砂を投入します。これは高さを稼ぐためで、先に石を配置しても構いません。また、一番上の段にも砂を入れます。

底砂にはGEXの『天然砂 ナチュラルパウダー』を使用しました。バクテリアが入っているためか、水道水を入れた後すぐに濁りが取れピカピカの水になりました。安いしお勧めです。

また、ポンプから排水される部分には、飛び散り防止のため塩ビ管でキャップをしています。横に穴を空けてそこから水が出るようにしています。

周辺に石を配置して完成

最後に周辺にも適当に石を配置して完成です。

中段の部分には、ウィローモスやキューバパール、ヘアーグラスなどの前景草もしくは陸上の苔を植栽しても良いと思います。水は底面フィルターを入れたケースより高い水位であれば、一番上まで入れても問題ありません。ケースより下まで水位が下がると、ケース内の水がなくなりポンプが空回りするので、注意が必要です。保険として、ケースの下の方に穴を空けておいた方が良いかもしれません。

立ち上げ数週間後

こちらは立ち上げから数週間後の様子です。

崖レイアウト水槽

別の記事で書いている検証に使用しているため中途半端な水草レイアウトになっていますが、水槽としては問題なく運用できています。

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黒い糸状ゴケ

これくらいの段差だと、エビが上の段まで登ってきてしまうことが唯一の問題点ではありますが、幸い脱走したり上の段で干からびたことはありません。半身浴くらいでも普通に活動しているので驚きです。

まとめ

今回紹介した方法を使うと、簡単に高低差を演出することができます。今回の例で、水の落下場所を左側1か所になるように工夫すれば、上段で川を作り、左端に滝を作ることも可能です。もっと高さのある水槽であれば、よりダイナミックな風景が造れます。加工が必要なところもあるので難しく感じるかもしれませんが、やってみると意外と簡単に出来てしまいます。小型水槽であれば失敗しても大きな費用にはなりませんので、是非一度チャレンジしてみてください。

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