前回の記事で、レッドビーを飼育しているアクアポニックス水槽で藍藻が大量発生していることを報告しました。
今回は我が家にあるもう一つの水槽を紹介したいと思います。こちらは普通のアクアリウム水槽ではなく、アクアポニックス仕様になっています。 [sitecard subtitle=関連記事 url= https://nature-at-h[…]
今回からは、数回に分けて藍藻駆除までの道のりを書いていきたいと思います。
藍藻とは?
まずは、藍藻について調べてみましょう。
藍藻とは、水槽で熱帯魚などを飼育していると発生することのある、海苔みたいな緑色の生物です。一見コケに見え、緑色で光合成を行うので、アクアリウムではコケとして紹介されることがありますが、コケではなく『シアノバクテリア』という細菌の一種です。そのため、環境が合っていると、かなりのスピードで増殖します。
コケとして対処しようとするとかなり厄介で、リセット以外での駆除は困難です。しかし、細菌であることを知っていると対処の方法が変わってきます。
現在主流になっている藍藻の駆除方法は、細菌感染症の治療薬を用いる方法です。藍藻がコケではなく細菌ということを利用したもので、非常に効果が高い方法です。
デメリットとしては、水草や濾過槽内のバクテリアにダメージを与えてしまうことが考えられますが、水草が全滅するわけではなく、藍藻駆除後に十分立て直すことが可能です。
もう一つ考えられるケースとして、エビや古代魚など薬に弱い生体を飼育している水槽では、薬を使いにくいということがあります。今回紹介する水槽は、このケースに当たります。
そこで、今回は別の方法で駆除を試みました。
オキシドールで藍藻駆除を試みる
今回、藍藻の駆除に使用するのは、『オキシドール』、含有成分は、『過酸化水素』です。
怪我したときなどにオキシドールを消毒液として使ったことがある方も多いのではないでしょうか。私にとって過酸化水素水といえば、コンタクトの消毒液が最も身近です。過酸化水素を中和できてない状態でコンタクトを目に入れるとかなり刺激があります。
水槽に入れると魚やエビに影響がありそうに思えますが、多くの生物は過酸化水素を分解する酵素を持っているため、生体内に入ると速やかに分解されるそうです。
スポイトを使って藍藻に噴射
では、実際にオキシドールを添加した結果を見てみましょう。
まずはオキシドールを入れる前の写真です。
溶岩石や底砂、モンモリロナイトにも藍藻がべったりついています。その藍藻に向かって、スポイトを用いてオキシドールを吹きかけます。オキシドールの使用量は20~30mLくらい。水槽が30cmキューブと同じサイズで25Lくらいなので、水量の約1/1,000を添加したことになります。オキシドールが3%過酸化水素水なので、過酸化水素濃度は30ppmくらいになります。
オキシドールを吹きかけると、1分もたたないうちに藍藻からたくさん気泡が出てきました。
そしてたくさんの気泡とともに藍藻は消滅・・・・となれば良いのですが、そうはなりませんでした。効果は出てそうですが、一日で劇的にとはいきません。レッドビーに配慮して、オキシドールの添加量をセーブしているためです。
ちなみにレッドビー水槽では、オキシドールを入れるとなぜか物陰からレッドビーが出てきます。驚いて動き回るのではなく、様子を見に出てくる感じです。その状態でエサを与えると食べますし、その後落ちることもありませんでした。
<泡だらけの藍藻の上を歩くレッドビー>
オキシドールを添加し始めて一週間後の様子
その後毎日20mL程度オキシドールを添加しました。添加方法は、スポイトで吹きかけたり、ただ入れるだけだったり、適当です。
<一週間後の写真>
どうですか? かなり減ってきたのが分かりますか?
「あと一週間くらいで駆除完了かな?」と思っていたところでしたが、ここで思わぬ問題が発生しました。
オキシドール 品切れ!
なんと、新型コロナウイルス流行の影響で、オキシドールを入手できなくなってしまいました・・・
ということで、藍藻との闘いは一時休戦です。
さらに二日後
レッドビーは元気です。が、オキシドールは入手出来ていません。入手できたら再開します。
続きはこちら。
今回の記事は、下の記事の続きです。 [sitecard subtitle=関連記事 url= https://nature-at-home.com/2020/04/17/aqua-blog-2/] 前回までの流れ […]