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底面フィルターを用いた底床敷き分け水草水槽のその後

ここでは、別の記事で紹介した底面フィルターを使用した底床を敷き分けした水草水槽のその後を紹介したいと思います。順調とは言い難い状況ではありますが、それを含めて紹介することで、参考になることがあればと思います。

水槽を立ち上げた際の記事はこちらになります。

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水草水槽
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立ち上げ直後の状態

まず、この水槽を立ち上げた2021年8月の写真です。

アクロ TRIANGLE LED BRIGHT 600

今見返してみると、こんなにスカスカだったかなと思うくらい水草が少ないですね。水草水槽と呼ぶのもはばかられる感じがします。この水槽の照明にはアマテラスとアクロトライアングルを使用しています。アマテラスのレビューについてはこちらをご覧ください。

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立ち上げから10日後 化粧砂にコケ発生

早速コケが出始めました。水中の栄養を吸収してくれる有茎草がほとんどないことと、アマテラスとアクロトライアングルの併用で照明が強すぎることが原因だと思います。コケを発生させない一番のポイントは、最初に水草を大量に植えることです。それを無視してスカスカな水槽を立ち上げているのですから、想像できていた結果ではあります。

後景のロタラがしっかり成長してくれればバランスが取れてくるのではないかと思っていますので、伸びたらすぐ差し戻して密度を上げていきます。

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立ち上げから1か月後 黒いコケが発生

更に状況が悪化、流木やミクロソリウムがコケに覆われてしまいました。

茶ゴケやアオミドロではなく、黒っぽいコケが多く発生しています。コケの発生原因は発生したコケの色を見ることである程度判断できます。緑色のコケは、照明が強く窒素が多い環境でよく発生します。茶ゴケは立ち上げ初期などろ過が安定する前や生体メインの水槽で発生しやすいです。薄い色のサンゴ状のコケはリン酸が蓄積してpHが高めで安定してしまっている水槽で発生しやすく、リン酸除去剤を使用すると短期間でなくなったりします。サンゴ状ゴケでも照明の強さによって緑色になることもあります。そしてこの水槽で発生しているような濃い紫~黒系のコケは、強い光を必要とせず、硬度が高い水槽で発生しやすい傾向があります。黒髭ゴケなどは1週間照明を消していても全く減らないことから、光量は問題ではないことは間違いないと思います。

ちなみに水槽立ち上げから間もないこの水槽で黒系のコケが発生するほど硬度が上昇している原因は想像できています。

原因はこの白い石です。そもそも石はミネラルが溶け出しやすく硬度を上げる原因になりますが、特に白系の石は石灰(炭酸カルシウム)を多く含んでいると思われ、

水草の光合成のため二酸化炭素を添加 ⇒ pHが下がる ⇒ 石灰が溶ける ⇒ pHと硬度が上昇

という悪循環を生みます。化粧砂に合わせて白い石をチョイスしたのですが、完全に裏目に出ました。

立ち上げから2か月 ロタラの成長

立ち上げから2か月コケに悩まされてきましたが、ようやく後景のロタラ ロトンディフォリアの密度が上がってきました。

カメラが悪く、いまいち色が綺麗に出ないのですが、実際はもっと鮮やかな色をしています。下の写真よりもっと赤が濃く綺麗なのですが、上手く撮影できず残念です。

ちなみに左側の赤が強い方はH’raになります。

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立ち上げから4か月後 水草の成長

立ち上げ時と比べると水草がかなり繁茂してきました。ここまでロタラが増えると水質も安定し、コケが増えている感じはありません。写真で見えているコケは、水草が増える前に発生してしまったものです。立ち上げ直後から油膜も発生していたのですが、それもなくなり、水質が安定してきたことが分かります。

ちなみに右側手前ではソイルのなだれが発生しています。流木を動かそうとしたとき石も動いてしまい決壊してしまいました。こうなるとリカバリーするのは難しいです。化粧砂とガラス面の間で藍藻も発生しているので、一度手前の砂を全て吸い出すのもありなのですが、時間が取れず放置状態となっています。化粧砂のコケが見苦しいのと、石のせいで黒ゴケが発生しているので、石の撤去および化粧砂をソイルへ交換することを検討しています。

立ち上げから5か月後 トリミング後のコケ大量発生

立ち上げから5か月経過し、ようやく水草も増えてきて水質が安定してきたところでしたが、ここで悪手を打ってしまいました。下の写真にある通りロタラが水面まで成長したので、更に密度を上げるため流木に隠れるくらいまで一気にトリミングしたのですが、これが失敗でした。

通常、有茎草を短く刈り込むことはそれほど悪いことではありません。ただ、トリミングに基本として、水槽のバランスを崩さないように全体を一気に切らないことが重要になります。今回、ロタラのみを刈り込んだわけですが、この水槽にはロタラ以外に栄養を吸収する水草がほとんどないため、トリミングの切り口から溶け出す養分を吸収する受け皿が足りず、またしてもコケの大量発生を招いてしまいました。

上はトリミング1週間後の写真です。トリミングはロタラが水面に達していた部分だけで、上の写真の部分は一切切っていないのですが、このように無残な姿になってしまいました。調子が良かった水槽もトリミングの仕方一つでここまでコケを発生させてしまいます。トリミングは全体への影響を最小限に抑えるようよく考えて行うことが必要だと改めて実感しました。

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