この記事では、別の記事で紹介した “底面フィルターを使用し、化粧砂とソイルを敷き分けした水草水槽” のその後を紹介しています。
結論を先に書くと、決して順調な経過とはならず、レイアウトに使った石とトリミング時の不注意により、様々なコケを大量発生させてしまいました。
実は気づいていないだけで、多くのアクアリストが同じ原因でコケに悩まされているのではないかと思っています。
そこで今回は、コケの発生につながる失敗事例として紹介しますので、是非参考にしてください。
水槽を立ち上げた際の記事はこちらになります。
今回は、水草水槽をリセットし新たに立ち上げる様子をお伝えしたいと思います。新しい水草水槽の構成としては、『底面フィルター』、『ソイルと化粧砂の敷き分け』で行きたいと思います。水草水槽といえば外部フィルターですが、水槽の設置場所の関係[…]
立ち上げ直後の状態
まず、この水槽を立ち上げた2021年8月の写真です。

今見返してみると、こんなにスカスカだったかなと思うくらい水草が少ないですね。水草水槽と呼ぶのもはばかられる感じがします。この水槽の照明にはアマテラスとアクロトライアングルを使用しています。アマテラスのレビューについてはこちらをご覧ください。
今回は、今最も注目されていると言っても過言ではない植物育成用LEDライト、BARRELから発売されている『アマテラス -AMATERAS』について、実際に使ってみた感想を書きたいと思います。[afTag id=2184]私は[…]
立ち上げから10日後 化粧砂にコケ発生

早速コケが出始めました。水中の栄養を吸収してくれる有茎草がほとんどないことと、アマテラスとアクロトライアングルの併用で照明が強すぎることが原因だと思います。コケを発生させない一番のポイントは、最初に水草を大量に植えることです。それを無視してスカスカな水槽を立ち上げているのですから、想像できていた結果ではあります。

後景のロタラがしっかり成長してくれればバランスが取れてくるのではないかと思っていますので、伸びたらすぐ差し戻して密度を上げていきます。
立ち上げから1ヶ月後 黒いコケが発生
更に状況が悪化、流木やミクロソリウムがコケに覆われてしまいました。

茶ゴケやアオミドロではなく、黒っぽいコケが多く発生しています。コケの発生原因は発生したコケの色を見ることである程度判断できます。
- 緑色のコケ…照明が強く窒素が多い環境でよく発生。
- 茶ゴケ…立ち上げ初期などろ過が安定する前や生体メインの水槽で発生しやすい。
- 薄い色のサンゴ状のコケ…リン酸が蓄積しpHが高めで安定してしまっている水槽で発生しやすくリン酸除去剤をなどで短期間でなくなることもある。サンゴ状ゴケは照明の強さによって緑色になることもある。
- 濃い紫~黒系のコケ…強い光を必要とせず、硬度が高い水槽で発生しやすい。黒髭ゴケなどは1週間照明を消していても全く減らないことから、光量は問題ではない。
ちなみに水槽立ち上げから間もないこの水槽で黒系のコケが発生するほど硬度が上昇している原因は想像できています。

原因はこの白い石です。そもそも石はミネラルが溶け出しやすく硬度を上げる原因になりますが、特に白系の石は石灰(炭酸カルシウム)を多く含んでいると思われ、
水草の光合成のため二酸化炭素を添加 ⇒ pHが下がる ⇒ 石灰が溶ける ⇒ pHと硬度が上昇
という悪循環を生みます。化粧砂に合わせて白い石をチョイスしたのですが、完全に裏目に出ました。
立ち上げから2か月 ロタラの成長
立ち上げから2か月コケに悩まされてきましたが、ようやく後景のロタラ ロトンディフォリアの密度が上がってきました。

目視ではかなり赤く見えているのですが、カメラで撮影するときれいに色が出ません。下の写真よりもっと赤が濃く綺麗なのですが、上手く撮影できず残念です。

ちなみに左側の赤が強い方はH’raになります。
立ち上げから4か月後 水草の成長

立ち上げ時と比べると水草がかなり繁茂してきました。ここまでロタラが増えると水質も安定し、コケが増えている感じはありません。写真で見えているコケは、水草が増える前に発生してしまったものです。立ち上げ直後から油膜も発生していたのですが、それもなくなり、水質が安定してきたことが分かります。
右側手前ではソイルのなだれが発生しています。流木を動かそうとしたとき石も動いてしまい決壊してしまいました。こうなるとリカバリーするのは難しいです。
水槽にエビ類を入れていると、毎日少しずつソイルが化粧砂の上にポツポツと動いてしまいます。また、コケの発生を完全にゼロにはできないので、定期的に化粧砂の表面をホースで吸い出し、新しい砂を足してやるのが長期的に水槽をきれいに維持するコツですが、この水槽では作業時間が取れず放置状態となっています。
とはいえ、このままでは化粧砂のコケが目立って見苦しいのと、白い石のせいで黒ゴケが大量発生していることの対策ができないので、石の撤去および化粧砂をソイルへ交換することを検討しています。
立ち上げから5ヶ月後 トリミング後にコケ大量発生
立ち上げから5か月経過し、ようやく水草も増えてきて水質が安定してきたところでしたが、ここで悪手を打ってしまいました。下の写真にある通りロタラが水面まで成長したので、更に密度を上げるため流木に隠れるくらいまで一気にトリミングしたのですが、これが失敗でした。

通常、有茎草を短く刈り込むことはそれほど悪いことではありません。ただ、トリミング時の注意点として、水槽のバランスを崩さないように全体を一気に切らないことが重要になります。今回、ロタラのみを刈り込んだわけですが、この水槽にはロタラ以外に栄養を吸収する水草がほとんどないため、トリミングの切り口から溶け出す養分を吸収する受け皿が足りず、またしてもコケの大量発生を招いてしまいました。

上はトリミング1週間後の写真です。トリミングはロタラが水面に達していた部分だけで、上の写真の部分は一切切っていないのですが、このように無残な姿になってしまいました。調子が良かった水槽もトリミングの仕方一つでここまでコケを発生させてしまいます。トリミングは全体への影響を最小限に抑えるようよく考えて行うことが必要だと改めて実感しました。
まとめ
この記事では、水槽でコケが発生する原因について実例を挙げて紹介しました。他にもコケの原因になるものはありますが、今回紹介したものは意外と見落とされがちです。
- 石灰を含んだ石の使用による硬度の上昇
- 水草を一気にトリミングしたことによる飼育水の富栄養化とそれを吸収する水草の不足
コケに悩まされている方は、同様のことをしていないか見直してみてください。
また、コケ対策の考え方について記事にまとめていますので、是非そちらも読んでみてください。
今回の記事は、水槽でコケに悩んでいる方必見の内容です。本やネットで水草水槽を維持するための方法をいろいろ調べ、外部フィルターや二酸化炭素添加機器など必要な機材も揃えた上で水草水槽を始めたにもかかわらず、毎回コケに覆われて思ったような[…]
